戦争を語り継ぐ難しさ

f:id:hototogisu1chang:20190831023443j:plain  戦争を知らない戦後派の人間はどのように戦争体験者の言葉を語り継げばいいのでしょうか。  私の母親は昭和一桁です。  私の母親は戦争中のことをあまり語りたくありません。  戦前・戦中・戦後を生き抜いた母親です。  今はもうすぐ九十近いです。  子供のころ聞かされたのは終戦が近いころの話でした。  空襲はあっても空襲警報が正しくなりません。  つまり空襲警報が鳴り終えて外に出たらB29が飛んできて空襲を受けたそうです。  戦争中は空襲警報が鳴り次第防空壕に入って、頭巾をかぶって頭を抱えていたそうです。  その防空壕の中の人は爆撃で生き埋めになり大勢の人がなくなったそうです。  私の母は四国出身でしたが激しい空襲にあったそうです。  おそらくそれは日本国中あったと思います。  しかし当時の新聞はそういうことを書かなかったそうです。  むしろ敵国を少し爆撃できたことだけを伝えていたそうです。  そうです。  当時の新聞は事実を書かずに嘘ばかりを書いて「ここがやられた。」という記事を書かなかったそうです。  やはり戦争を体験した母の言葉には重みがあります。  そして終戦が来て物のない時代をよく話してくれました。  闇市のことなどをです。  やっとの思いで食料を調達しても大家族で十人以上いたはずです。  食べられるのはほんのわずかでした。  食べられることが出来てもわずかしか食べられません。  大家族なので仕方がなかったのでしょう。  みんなお腹がすごくすいていたことでしょう。  戦争中はあっちへ逃げたりこっちへ逃げたりの連続でしたと母は辛そうに話してくれました。  私にはその時代はどうっだたのか想像すらできません。  まだ子供だったのでだっまって戦争の話を聞くだけでした。  そしていつも戦争の話は絶対にしたくないといつも言っていました。  それほど戦争は悲惨なものだったのでしょう。  そして昭和二十年前後は日本は何もかもない時代でした。  明日を考える暇などないと言っていました。  今日を生きることで精いっぱいだったといつも言っていました。  一度戦争の話をするとその後はしばらく黙っていました。  それほど戦争とは悲惨なものだったのでしょう。  

 

 これからは戦後派の人間で埋まるでしょう。  こうした戦争をどのように語ればいいのかわからないです。  戦争を語り継ぐとはそれほど難しいことなのです。  戦後派の人間が戦争体験を語り継ぐということはどこかで誤ったことをも語るのではないかと私は不安になります。  そして戦後は人間は現実に体験をしなかったことで次の世代に語り継ぐということは軽く「そうだったのか。」と軽く見られるということです。  それではどのようにすればいいのか私にはわかりません。  私たちは戦争体験者でなく聞いたことをありのままに語っても単純に取られるのが怖いのです。  戦争は人間同士の殺し合いです。  今の日本はとても平和ですがどこでどうなるかわかりません。  あの沖縄決戦のひめゆりの塔東京大空襲などを我々はどう伝えればいいのでしょうか。  戦後派の私にはそれを生々しく伝えることは恐らくできないでしょう。  でも、それでも伝えなければいけないのが我々の務めなのです。  それから母は昔の軍人は終戦とともにみんな隠れてしまったと言っています。  つまり、憲兵や秘密警察などが自分たち勝手に一般の人間をやりたい放題に拷問したりしていたということです。  今度はそういった軍隊がやられるのではないかと恐れたからでしょう。  それが昔の軍人の姿だったのでしょう。  だから特に日本の軍隊は朝鮮半島から中国をさんざん慰安婦とか、外地で好き放題にしていたのではないかと思います。  そしてインパールとか、ガダルカナルで大勢の人間が激しい戦火の中沢山の人間が死んだのだと思います。  そして昔の軍部は終戦とともに逃げてしまったのでその中国や朝鮮半島の人間に戦後処理をしていないということです。  だから最近になって韓国や中国が日本人を忌み嫌っているのでしょう。  それを今の戦後派の人間が何とかして出来るところまで戦後処理に取り掛かっているのではないでしょうか。  

 

私は思います。これからの日本は日米同盟で何とか平和に暮らせています。たとえ米国の傘下にあってもこれだけ平和に暮らせている国は内でしょう。  例えば外国に目を向ければよくわかります。  バルカン半島の方では民族戦争やら内紛やテロで乱れています。  それに比べると日本はなんと平和過ぎるぐらいに平和です。  しかし中国や韓国、北朝鮮などを見たらどうでしょう。  中国や北朝鮮などは原爆や水爆の実験をやっています。  近くで戦争の声が私には聞こえてきます。  中国などが一番恐れているのは日本がいつ戦争の武器を作り、また昔のようになるのではないかとそれをとても恐れています。  戦後派の我々にはまったくそれがわかりません。  何かあればすぐにアメリカ、アメリカと言ってアメリカに助けてもらっているからです。  自分の国だけは自分で守れという意見も出ているくらいです。  だから憲法九条があっても、非核三原則があっても私にはとても不安です。  日本には自衛隊が存在しています。  今は日本国内で自然災害があって自衛隊が出て行って助けてくれていますが、もし外国が日本に攻めてくるようなことがあれば恐らく急変するのではないでしょうか。  そこがとても不安です。   

  

 もし外国が攻めてくるようなことがあれば自衛隊は一気に様変わりするのではないでしょうか。  それは軍国主義復活につながるからです。  米国に助けてもらっている日本ですが米国でさえ限界があるのではないかと思うからです。  もしそうなったら日本の平和はどこに行ってしまうのでしょうか。  その辺を恐らく中国などは恐れているのではないかと思う点です。  本当の戦争をしrないからこそ、そういう恐れがあるのです。  もし本当にそうなったら日本は原爆を作ったりすると思います。  そうなったらおしまいです。  今我々戦後派の人間に問われているのは平和をいかに維持し続けることだと思います。  平和ボケしている日本だし、あるいは国内では児童虐待とか、自殺とか、いじめが増えているではありませんか。  そういった所から火は上るのではないでしょうか。  火の気がない所からいつ変わるかわかりません。  そうしなければ大変なことになるでしょう。  本当の平和とは何かを今一度見つめなおす時が今来ているのではないでしょうか。  戦争は絶対してはいけないと日本は世界中に訴え続けなくてはいけないともいます。